【鳥さんの通院】初めての鳥の動物病院

社会人獣医学生のピッピです。
暖かくなってくるとペットショップにもインコなどの雛が登場しますね。
この時期に初めて鳥さんをお迎えする方も多いのではないでしょうか。
今回は鳥さん達が病院で受ける診察について紹介します。

このごろピッピちゃんが寝てばかりで具合が悪そうなんだけど動物病院ではどんな診察をするの??
お金はどれ位持っていったらいいのかなあ?

 

【鳥さんの通院】初めての病院

鳥さん達が具合が悪い時にはこんなサインが見られます

【具合が悪いサイン】
・食欲がない
・体重が減ってきた

・便が小さくなってきた
・羽根が抜けてきた
・羽根の色がいつもと変わってきた
・体を掻いている、かじっている
・吐いている
・うずくまっていて動かない
・寝てばかりいる
・以前の様に飛ばなくなった
・便の色がいつもと違う
この他にも色々なサインがありますが、まずはこの様な症状が見られたらすぐに病院に行きましょう。
病院へ鳥さんを連れて行く時の方法についてはこちらの記事を参考にしてくださいね↓↓↓

 

【鳥さんの通院】診察での観察ポイント

診察室に入ったらまずは鳥さんのケージをカバンや段ボールから出して診察台に置きましょう。

診察内容
①目視での確認
②体重測定
③そのう検査
④糞便検査
⑤遺伝子検査
⑥レントゲン撮影

先生の診察は大体このように行われます。
症状によってどの検査を行うのかは異なります。これらの検査を組み合わせることになります。

①目視での確認

ケージの中の鳥さんの様子を観察します。
羽根が抜けすぎていないか、
嘔吐しているか、
便の数や形状、
元気のあるなし、
等をチェックします。

普段使っているケージに入っている場合は、餌の種類、餌の量、止まり木の種類、嘔吐物の付着具合、付着場所、についても観察します。

②体重測定

鳥さんは元々体が小さいので、ほんの少しの体重減少が命取りとなる事があります。
定期的に測定している飼い主さんもごく稀にいらっしゃいますが、そうでない場合は病院でしっかりチェックします。
ケージごと測定する場合、ハンカチに包んで測定する場合など獣医さんによって方法は色々でしょう。

③そのう検査

鳥さんには食道部分に「そのう」、という袋があります。
そのうは、口に入れた食べ物が次に入る場所です。そのうで食べ物をふやかし、胃に送って消化を行います。

そのう、の中には常在菌がいますがその菌が必要以上に増えていないかを検査する必要があります。
シリンジでそのうの中の液を少し採取して顕微鏡で観察します。

④糞便検査

ケージの中に落ちている便を採取して顕微鏡で観察します。
便はなるべく新鮮なものを使います。カチカチに固まっている便は使えません。

便の中の微生物や細菌が繁殖していないかチェックします。

⑤遺伝子検査(PCR検査)

鳥さんが具合の悪い時、特定の病気に感染していないかを検査します。
病気の種類によっても異なりますが、便や血液を採取して検査センターに送ります。結果は1週間程で分かります。
遺伝子検査で調べる代表的な病気は、PBFD、メガバクテリア、クラミジア、マイコバクテリア等です。

血液の採取方法は、爪を深爪させる場合と、首の血管からの場合があります。獣医さんによって違うみたいですね。

⑥レントゲン撮影

触診やその他の検査で診断がつかない時に行います。
異物を食べてしまった場合、骨折の疑いがある場合、呼吸器の問題がある場合にも行います。
鳥さんは少しのことでもストレスを大きく感じてしまうことがあるのであんまり具合が悪い時は辞退した方が良いかもしれません。

【鳥さんの通院】お薬と入院

診察の結果、残念ながら病気が見つかった場合は治療が必要です。緊急性がなければお家でお薬を飲んでの治療になります。

お薬

お薬は粉状か液状です。
粉の場合は飲み水に混ぜて、液状の場合は鳥さんを上手く捕まえてクチバシの間にたらして与えます。

鳥さんがあまり薬を飲んでくれないかも、という場合は病院でお注射をしてもらう、という選択肢もあります。

入院

鳥さんの状態が悪化している場合は入院、することもあります。病院の中には温度、湿度、酸素量が調整されたケージがありますのでそこで獣医師が管理することになります。
必要であれば定期的に強制給餌もしてもらえます。
鳥さんはとても繊細な動物なので仕事が忙しくて頻繁に様子を観察できなくて心配、という人は入院させると良いでしょう。

【鳥さんの通院】費用はどれくらい?

費用については気になるところですが病院によって違います。
まずは初診料が必要です。病院によって様々だと思いますがバイト先の病院では1,500円です。
治療が必要な場合は、これに加えてそれぞれかかってきます。
遺伝子検査については外部委託なのでちょっと高めですよね。検査する病気の数によって7,000〜10,000と変わってきます。
お薬代も、種類によって異なります。800円〜3,000円程ですね。
入院費に関しては、1日の入院費+治療費とかかってきます。

費用まとめ
・初診料1,500円~
・治療費用 内容による
・そのう検査、糞便検査 800円〜
・遺伝子検査 7,000円〜
・レントゲン撮影 2,000円〜
・お薬代(1ヶ月)800円〜
・爪切り 800円〜
・入院費用1日ごとに〜

最初はとにかくどれくらいかかるか全く分からないので、遺伝子検査の可能性も考えて、2万円程お財布に入っていれば安心ですね。

2回目からは診察とお薬だけだと思いますので、3,000円位あれば大丈夫そうですね。

【鳥さんの通院】まとめ

さて、今までの話をまとめると病院での診察は以下の順で行われます。

①目視での確認
②体重測定
③そのう検査
④糞便検査
⑤遺伝子検査
⑥レントゲン撮影

大切なことは鳥さんが元気な内からかかりつけの病院を見つけておくことですね。信頼できる獣医さんがいるといざという時にとっても安心です。
爪切りや、クチバシ切りなどで1度は通ってみましょう。

 

 

 

 

 

 

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